グレネルグの海を見ながら、結婚について考えていた。

結婚については、人それぞれ考え方があるだろう。世俗的な意見もあれば、理想論もある。

だが私にとって結婚とは、突き詰めれば、

「この人と一緒にいてもいい」

と思えることなのではないか。

子どもや家族を持つことにもつながるかもしれない。しかし、それらは結果であって、本質ではないような気がする。

結婚は人生の目的ではないし、独りでいることが悪いことでもない。寂しいから結婚する、というのも少し違うように思える。

結婚には恋愛だけでなく、生活や経済、家事や育児、老後や健康、家族との関係など、さまざまな要素が含まれる。
恋愛はその中の重要な一要素だが、すべてではない。

そして年齢を重ねると、

一緒にいて疲れないこと。
沈黙が苦にならないこと。
生活のリズムを共有できること。
相手の欠点を含めて受け入れられること。
困った時に助け合えること。

そうした要素の比重が大きくなってくる。

人生の後半のパートナーシップは「静かな信頼」に近い。

結婚とは、もしかすると、

「お互いの人生への静かな同意」
なのかもしれない。